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昨今、「従業員の健康=企業の重要な資本」との考え方のもと、健康経営を実践する企業が増えています。「企業・健保訪問シリーズ」では、さまざまな工夫で健康経営に成功している企業をご紹介していきます。

企業・健保訪問シリーズ

株式会社青森銀行

全国ワーストの短命県を返上!
健康づくりにおける地域のリーディングカンパニー

「健康経営アワード2018」健康優良法人(ホワイト500)の認定書を持つ理事長の写真
青森銀行健康保険組合の小笠原勝博理事長は
2月20日に開催された
「健康経営アワード2018」表彰式に出席し、
健康優良法人(ホワイト500)の認定書を
受け取りました。

 青森県は全国一の短命県と言われて久しい。そのため、自治体や県内の大学、地元企業が一体となって全国との健康格差の縮小を目指しています。青森銀行は、いち早く健康宣言を掲げるなど、地元企業を牽引して健康づくりに取り組んでいます。2017年に始まった健康優良法人(ホワイト500)では2年連続認定。さらに青森銀行健康保険組合は後期高齢者支援金のインセンティブ制度において、3年連続で減算を達成しています。そこで、従業員の健康にとどまらず、県内の企業や地域の皆さんの健康増進を図る青森銀行に、具体的な取り組み内容や今後の課題について話を伺いました。

【青森銀行健康保険組合の概要】
加入事業所数:11事業所(2017年12月現在)
加入者数:4,138名 ※被扶養者1,936名を含む

──従業員やその家族、さらに地域の皆さんの健康づくりに取り組まれるきっかけをお聞かせください。

あおぎん健康宣言のポスター

青森銀行 ▼

 全国一の短命県を返上すべく、県や市町村、県内大学などを中心に健康増進に関する取り組みを積極的に行っています。県をあげて健康増進への機運が高まるなか、私ども青森銀行は、2014年2月に健康宣言を行いました。健康宣言では、○従業員の健康を重要な健康資源の1つとして位置づけ、組織活力および生産性の向上を通じた持続的な企業価値の向上に向けて、従業員の健康増進に取り組むこと、○地域の皆さまの健康増進を積極的に支援することにより、青森県の短命県返上に貢献すること――を目的に健康経営を推進しています。

 また銀行は、地域に根差し、県内の企業や地域の皆さんの経済活動を支援する役割も担っています。地元の方がたが健康で活気がなければ、われわれのビジネスモデルは成り立ちません。そこで、自治体と連携して、健康経営に取り組む企業を対象とした優遇融資制度や、健康経営に取り組む企業の従業員を対象とした個人向けローンの金利優遇など、さまざまなインセンティブを導入して、健康づくりを後押ししています。

──具体的にはどのような健康づくりを実施されていますか。

ヘルシー定食のメニュー

青森銀行 ▼

 人間ドックや各種がん検診の費用補助、歯科検診の全額補助や禁煙に対する費用補助など、健康保険組合の保健事業を活用して、従業員の疾病予防やメンタルヘルスケアに取り組んでいます。加えて、事業所が中心になった取り組みとして、「教養」「運動」「食」の3つのテーマに着目した施策を展開しています。

 教養については、青森県医師会が実施する「健やか隊員育成プログラム」という職域における健康リーダーとして、健康増進の旗振り役を養成する研修会があり、管理職を対象に毎年研修を受講しています。研修を受けた健康リーダーを全店に配置することで、各店で独自に健康宣言し、健康づくりに取り組むなど、会社全体の健康リテラシーの向上を目指しています。

 運動では、「毎日6,000歩」歩くことを推奨しており、健康リーダーが中心となり、各店においてウォーキング大会等を開催しています。また、商工会議所や県内の大学とともに、「ドイツ式健康ウォーキング」というドイツ発祥のクアオルト健康療法を、日本の気候に適合させて行うウォーキング活動を推進しています。これは、青森県内の温泉地を利用したもので、家族連れで参加する従業員も多く、気分転換になると好評です。


株式会社青森銀行
人事部 人事課 主査 今村 宗幹 さん

 また、食習慣の改善を目的に、花王株式会社と提携して「花王スマート和食プログラム」を導入しています。本プログラムは、メタボリックシンドロームの根源といわれる内臓脂肪に着目し、食習慣の改善によって内臓脂肪を減らすという内容です。内臓脂肪をためない栄養バランスのとれた「スマート和食」のお弁当を地元のお弁当業者に作ってもらい、職場で3カ月間、毎日食べながら、健康的な食習慣を身に付けることが狙いです。宅配のお弁当ですので、社員食堂の設備がなくても導入できることが特徴です。

 2017年度には、八戸市内の支店で働く職員を対象に実施したところ、参加者50名のうち、約9割の方が内臓脂肪が低下。それ以外にも、腹囲や体重の減少、血圧の改善等にも一定の効果がありました。本プログラムに参加することで、昼食以外の食生活の改善にもつながり、10キロ以上の減量に成功した職員もいます。なかには、生活習慣の改善にもつながったという職員もいて、内臓脂肪の測定や食事のチェックによって、参加者の健康リテラシーの向上につながったと実感しています。今後は、産業保健師や健康保険組合と連携して、参加者をフォローアップしていきます。

──後期高齢者支援金のインセンティブでは、3年連続で減算を達成されています。健診・保健指導の受診率向上に向けて、どのような取り組みをされていますか。


青森銀行健康保険組合
常務理事 高橋 幸正 さん

健保組合 ▼

 2016年度の健診受診率については、被保険者は休業者などを除き100%となっています。被扶養者については、62.4%です。未受診者については、個別の声掛けや督促文書の送付などにより受診喚起を行っています。被保険者、被扶養者ともに、人間ドック受診、および事業所に手配した健診車等で検診を実施しています。

 保健指導の実施率は、87.5%です。業務時間内での指導となりますので、日頃から事業所に協力してもらえるよう、保健指導の重要性についての啓発をさまざまな機会を通じて行っています。

──現状抱えている課題や今後取り組もうとしていることはありますか。


青森銀行健康保険組合
事務長 西山 俊剛 さん

健保組合 ▼

 高齢化の進展などにより、当健保組合の財政状況は厳しい状況です。保険料率はすでに9%を超えていますが、2018年度はさらに引き上げを決定しました。また、保養所についても、1カ所休業することになりました。そうは言いましても、従業員の健康は経営の重要な資源の1つですので、限られた財源のなかでも効果的な保健事業が実施できるよう、これまで以上に費用対効果を考慮した施策を行っていきたいと思います。

株式会社青森銀行 人事部 人事課 主査 今村 宗幹 さん
「事業主は組織全体に対するポピュレーションアプローチを中心として、ヘルスリテラシーの向上や、健康経営の実践に取り組んでいます」

青森銀行健康保険組合 常務理事 高橋 幸正 さん
「事業主とのコラボヘルスで、医療費の抑制につながる事業を展開していくため、第2期データヘルス計画を確実に進めたいと思っています」

青森銀行健康保険組合 事務長 西山 俊剛 さん
「特定保健指導対象者の実施率の向上に加えて、指導対象者自体を減らすこと、また受診が必要な方に速やかに病院へ行ってもらうことが重要だと思います」

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